意外と知らない!PoCとプロトタイピングの違いとは?~どちらを選ぶのが正解?!

大場 千夏 Oba Chinatsu PRプランナー

2024.4.15 (更新日 2024.12.02)

こんにちは、PIVOTの大場です。

 

私たちPIVOTでは、プロジェクトを成功に導くための肝の一つとして「調査」を大切にしています。

調査に関する詳細はこちらの記事をどうぞ(https://pivot.jp/column/merit_of_research/

 

PoC(Proof of Concept/概念実証)とプロトタイピング(Prototyping)はそれぞれ、新規開発や新しいアイデアの実現において重要な役割を果たす調査項目のひとつです。この2つの調査は混同されがちですが、似て非なるもの。

 

実施する目的はもちろん、フェーズに合った選択をすることが重要です。今回は私たちPIVOTが日頃、どのように使い分けを行っているのか図解も用いて解説したいと思います。

 

今抱えているプロジェクト、どちらの施策が正解かわからない!という方はぜひ参考にしてみてください!

もくじ

図解でズバリ!PoCとプロトタイピングの違いとは

PoCとは

PoCとは、新しいシステムやアイデアが実現化できるかどうか、導入することによってどのような効果が得られるのかを検証するプロセスのことです。

プロトタイプとは

一方、プロトタイプとは、実現化ができると思われたシステムや商品を、試験的に運用するために作られる試作品を指します。

図解でズバリ!PoCとプロトタイピングの違いとは

どちらも「検証」「試作」と関連があるため混同されやすいですが、

 

まず・・・

【PoC】でアイデアの実現性を検証

そして⇩⇩⇩⇩ ⇩⇩⇩⇩

【プロトタイピング】で試作をし、デザインや機能を確認

というように、開発のフェーズが明確に異なっているものなのです。

図解でズバリ!PoCとプロトタイピングの違いとは

メリットで見る!PoCとプロトタイピング

PoCでアイデアの実現性を検証できたら、プロトタイピングで試作、デザインや機能を確認する。フェーズで分けて見ると、わかりやすく、その違いは明確ですね。

 

と、思ったら更なるギモンが沸いてきませんか…?

そう…「どっちもやらないとだめ?」 というギモン…。この章では双方の『メリット』から紐解いてみたいと思います。

PoC(Proof of Concept)を用いるメリット

メリット①アイデアの検証

PoCを用いて新しいアイデアや概念の有効性を検証することで、大規模な投資を行う前に、そのアイデアが実現可能であるかどうかを確認することができます。アイデアの成功の可能性を評価し、リスクを軽減することができます。

メリット②市場のニーズへの理解

PoCを通じて得られるフィードバックやデータを分析することで、製品やサービスの開発方向を調整し、市場に適合した製品やサービスを提供することができます

メリット③技術革新とビジネスチャンス

PoCは、技術の革新と新たなビジネスチャンスの発見を促します。技術の実用性や適用範囲を評価し、新たなビジネスアプローチや市場のニーズに合った製品やサービスの提供が可能となります。

プロトタイピングを用いるメリット

メリット①アイデアの具体化と可視化

プロトタイピングは、アイデアが具体化された形で、製品やサービスの形になります。これにより、関係者がアイデアをより理解・共有しやすくなります。

メリット②フィードバックの収集と早期の修正

実際の製品やサービスに近い形でプロトタイプを提供することで、ユーザーのリアクションや意見を早期に取得し、製品やサービスの改善に役立てることができます。

これにより、開発途中での問題発見や修正が可能となります。

メリット③リスクの軽減とコストの削減

プロトタイピングを用いたタイミングで問題を発見し、修正することで、後の開発段階での大規模な修正や再設計を防ぐことができます。また、プロトタイピングを通じて製品やサービスの設計を最適化することで、開発にかかる全体的なコストを削減することができます。

メリットで見る!PoCとプロトタイピング

失敗しないためのPoCとプロトタイピングの選び方

PoCとプロトタイピング、それぞれのメリットを理解したところで、「どちらを選べば良いのか分からない!」と迷う方も多いかもしれません。しかし、プロジェクトの目的や進行段階によって適切な選択肢は異なります。

ここでは、使い分けの基準について具体的に解説します。

1. プロジェクト初期段階でアイデアの実現性を検証したい場合はPoC!

ここまでお話してきたようにPoCは、新しいアイデアや技術が実現可能かどうかを検証する手法です。「リアルタイム翻訳機能を搭載したモバイルアプリが実際に正確かつスムーズに動作するか?」といった疑問がある場合、PoCを活用することで技術的な可能性を小規模に検証できます。

PoCが有効な場面

・新しい技術や仕組みの導入を検討している場合。

・実現可能性が不透明で、大規模投資のリスクを軽減したい場合。

・市場ニーズや技術適用の適切性を把握したい場合。

2. ユーザー体験やデザインを早期に検証したい場合はプロトタイピング!

一方プロトタイピングは、試作品を作成し、ユーザーからのフィードバックを得るための手法です。「新しいモバイルアプリのUIが直感的に操作できるか?」といった疑問がある場合、プロトタイプを通じてデザインや機能性をテストすることができるのです。

プロトタイピングが有効な場面

・ユーザー視点での操作性や体験を確認したい場合。

・ステークホルダーと具体的な形でアイデアを共有したい場合。

・ユーザーからのフィードバックを基に製品やサービスを改善したい場合。

失敗しないためのPoCとプロトタイピングの選び方

3. PoC とプロトタイピングを組み合わせる選択肢も!

どちらか一方に絞る必要はなく、組み合わせて活用することでより効果的な結果を得られることもあります。例えば、新しい技術の可能性をPoCで確認した後、プロトタイピングを通じてユーザー体験を向上させる、といったステップです。

組み合わせ例

・PoCで「新しい決済システムの導入が可能か」を検証。

・プロトタイピングで「実際の決済画面のデザインや使いやすさ」をテスト。

 

このようにプロジェクトの段階や目的に応じて適切に選び、両者を使い分けることでリスクを最小限に抑えつつ、効率的な開発を進めることができます。

まとめ 結局はどちらも大事!適切な選択をすることはもっと大事!

PoCとプロトタイピングの違い、明確になりましたでしょうか。

 

どちらも新しいアイデアや新規開発を推し進める際には欠かせないプロセスですが、“必ずしも”実施する必要はありません。

PoCはアイデアの検証と技術的な実現性の確認、プロトタイピングはデザインとユーザー体験の向上に焦点を当てています。両方のアプローチを組み合わせることで、より効果的な開発プロセスを実現することができます。

 

開発に関連する「調査」には、この2つ以外にもあらゆる「調査」があります。「調査」の重要性はわかりつつもリソースや時間を割けなかったり…と優先度が下がってしまうことも珍しくはありません。

 

 

大切なのはその時に合った適切な調査方法を選択できるか、と言うことです。PIVOTでは「真ん中に『人』がいるデジタルプロダクトをつくる」を使命に、デザイン×エンジニアリングの掛け合わせ力で調査~改善の実行まで伴走させていただきます。

様々な調査から実装まで、お気軽にご相談ください!

 

PoC開発についてのコラムもぜひご覧ください。

 

「PoC開発」と聞いてピンとこなかった話|システム開発 必須知識

 

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