クライアントに直接聞いてみた!想いをユーザーへ届ける PIVOT流プロジェクト牽引術とは
2025.1.23 (更新日 2025.1.24)
中堅・中小企業をターゲットに企業のバックオフィスを支えるプロダクトの製作販売をしている株式会社オービックビジネスコンサルタント(以下OBC)様では、お客様の基幹業務をシームレスに繋げる「奉行シリーズ」を軸に事業を展開しています。
奉行シリーズの一つ「勘定奉行クラウド」の契約1・2年目のユーザー離脱率に課題を感じた同社から、ユーザーが楽しみながらサービスを学べる仕組みづくりの相談をいただいたPIVOTは、ヒアリングの中で同社の「ワクワク感」に重点を置いてご提案。
その提案をもとにユーザーの学習をサポートするプロダクト「奉行クラウドTOWN®」を制作しました。今回はOBCの稲福様とPIVOTの田中・丸尾・山中に、本プロジェクトを振り返ってもらいました。
対談にご協力いただいたのは…
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稲福 友佑 様
株式会社オービックビジネスコンサルタント
営業本部 営業推進部 カスタマーサクセス推進室 カスタマーサクセスグループ リーダー
単なる学習サイトではなく「ワクワク感」を大事にしたい
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今回の「奉行クラウドTOWN®」を開発した背景には、どのような課題があったのでしょうか。
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OBC 稲福様
当社では中堅・中小企業向け会計ソフト「勘定奉行クラウド」を導入直後のお客様に対し、インストラクターが導入をサポートしたり、コミュニティサイト「奉行まなぼーど」で導入オンボーディングをしたりと、お客様への寄り添い感を大事にしています。
一方でオンボーディングが終わり、いざ稼働という段階になると、サポートのためのコンテンツが多すぎて、お客様は求めている情報にたどり着けず「使いこなせない」と感じてしまうことが課題でした。
その裏付けとして「勘定奉行クラウド」の解約率を見ると、利用1~2年目での解約が7割を超えています。3年を超えると定着率が高まるので、導入直後のお客様に1年間の業務をスムーズに進めていただけるような仕組みが必要でした。
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課題解決にあたり何社か比較検討をされていますが、PIVOTにご依頼いただいた決め手は何だったのでしょうか。
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OBC 稲福様
とにかく提案の解像度が高かった点です。
当初は漠然とeラーニングのようなものを考えていたのですが、単なる学習サイトではなく、1年目のお客様でも親しみを持って使っていただけるゲーミフィケーションや、お客様のファン化も狙っていたので、そこにピッタリの提案をしてくれたのが決め手になりました。
当社の漠然としたイメージをしっかりと受け止めたデザイン案を見たときに「これを作るんだ!」と即決したことを覚えています。
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PIVOT 田中
OBC様からは「いつでもヒアリングしてください」と、初回からオープンな感じで接していただいたので、かなり突っ込んだお話もお聞きできたのが大きかったと思います。
ヒアリングの中で「ワクワク感」を非常に大事にされていることに気づき、その背景やさまざまな既存サービスとの関係性も紐解きながらご提案に反映しました。
プロジェクト参加者のアイデアで作り上げた「街」
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プロジェクトの進行にあたり、何かご苦労された点はありましたか。
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OBC 稲福様
実はプロジェクト進行にあたって大きな困りごとやトラブルはなく、強いて挙げるのであれば、各エリアにどのコンテンツを入れるかといった線引きをすることと、各フェーズの納期が決められている中で、追加の要望をお伝えしたときに、そこをどのように調整するかといった点ですね。
プロジェクト進行中に困りごとが発生しても、PIVOTさんが適宜「分科会」を開いて、そこでコミュニケーションをしっかりと取ることで、納得行く形で進められたのが大きかったと思います。
打ち合わせで発生したスケジュール調整やタスクに関しても、山中さんが非常に緻密に管理してくださったので、プロジェクトメンバーの認識齟齬が発生することもなく、安心して任せることができました。
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PIVOT 山中
会議の中でいただいたご要望や決定事項を一人で抱え込まず、周りを巻き込みながらスケジュールやタスクの調整をするように心がけていました。
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PIVOT 丸尾
クライアントとの打ち合わせ後に社内メンバーによる「ラップアップ」という会議を設け、認識のすり合わせやタスクの洗い出しを徹底しているのですが、そこでも山中がチーム内全員の認識齟齬が起きないように目を光らせていて、懸念点や確認事項を細かく洗い出してくれていました。
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「奉行クラウドTOWN®」はデザインにも非常にこだわられていました。
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OBC 稲福様
当社は「勘定奉行」の持っている「和」のイメージが強いのですが、果たして「和」のイメージがユーザーにとって最適かどうかは慎重に議論を重ねました。
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PIVOT 田中
OBC様のブランドとしては「和」がありますが、プロダクトに関してはもっと革新性を狙いたいという意図がありましたね。
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OBC 稲福様
デザインの要望に関してはなかなか言語化するのが難しかったのですが、こちらが伝えたいことを丸尾さんがしっかりと汲み取ってくれて、それをデザインに反映したものを出してくれました。
決断に迷うときには複数のデザイン案を用意してくれて「この要素とこの要素が欲しい」といった形で一緒に考えてくれたのが印象的でした。
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PIVOT 丸尾
毎回の打ち合わせでOBC様からたくさんのアイデアが出てくるので、私もアイデアの量では負けないようにしていたんです。
実はそれが楽しくて「次の打ち合わせではどうやって驚かせよう」「笑顔を引き出そう」というワクワク感を大事にしていました。
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PIVOT 田中
OBC様のご要望だけでなく、PIVOT社内からの要望も多かったのが今回のプロジェクトの特徴だったと思います。
デザイナーとエンジニアでは目線が違うので、プロジェクトを進める上でアイデアは全員で出そうと決めていたのですが、思った以上にたくさんのアイデアが出てきてしまい…スケジュールが間に合うかハラハラするくらい管理が大変でしたが、楽しく進めることができたプロジェクトでした。
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PIVOT 丸尾
もちろん、アイデアの量だけでなく設計の背景にもこだわりました。
OBC様からも当社からもたくさんのアイデアが出てくる中で、単純にそのアイデアを取り込むのではなく、その都度「そもそものプロダクトの目的は何か?」という視点に立ち返り「なぜこのデザインに至ったのか」という背景や意図まで含めてご提案することで、双方が納得できるデザインにつながったと思います。
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OBC 稲福様
私自身が背景を理解することで腹落ちするタイプなので、アイデアの背景や意図をしっかりと説明してくれたことが決断の後押しとなって助かりました。
お互いに納得したアイデアが次々と取り込まれていく様子を目の当たりにして「私は今、街を作っているんだ」と、愛着を持って進めることができたプロジェクトだと思います。
お披露目イベントの好意的なコメントで感じた手応え
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「奉行クラウドTOWN®」リリース後の反応はいかがでしょうか。
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OBC 稲福様
2024年10月上旬にオンラインイベント「奉行クラウドThanks Day」を開催しました。1万人以上の方が同時視聴している中で「奉行クラウドTOWN®」をお披露目したところ、オンラインチャットで「タウンに住みたい」「初めての人には良いサービス」「ゲーミフィケーションですね」と好意的なコメントを多数いただきました。
一方で「給与奉行クラウドにはタウンはないのか」と残念がるコメントもあったのが印象に残っています。
自分たちで今までになかったものを作り上げ、初めてお客様にお披露目したときに、しっかりと刺さる層がいたのは嬉しかったですし、手応えを感じています。
またインストラクターに「奉行クラウドTOWN®」をお客様にご案内してくれるよう依頼したところ、インストラクターから良い反応が得られたり、実際にご案内したお客様から好意的なコメントをいただいたと報告があったりと、社内での反応も上々です。
違う視点を持つ者同士によるシナジー効果で想像を超える価値を創造したい
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今後の目標について教えてください。
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OBC 稲福様
「奉行クラウドTOWN®」で導入直後のお客様を1年間サポートする仕組みができました。私たちカスタマーサクセスグループは、お客様の成功を支えるパートナーとして伴走していくことをビジョンに掲げているので、単にコンテンツをご提供したり、機能をお伝えしたりするだけでなく、それを実際の運用に落とし込むことでお客様の業務改善や効率化につながる世界を目指したいと考えています。
また私たちは「日々の業務に、想像を超える進化を」をカスタマーサクセスチームのチームビジョンに掲げています。想像を超えるものを生み出すには、自分たちとは違う視点を持った人と組んで、シナジー効果を生み出すことが必要です。
PIVOTさんは私たちの持っているノウハウや目指すビジョンに対して違う視点を持ってご提案をしてくれるので、今後も想像を超える価値を一緒に創造していければと思います。
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PIVOT 山中
実はPIVOTも「共鳴しよう」「夢中になろう」「最高を想像しよう!」の3つをコアバリューとして掲げています。今回はまさにこのコアバリューに共鳴した一体感のあるプロジェクトとなったことを嬉しく感じています。
さいごに、OBC様の素敵なオフィスにて記念撮影。
(スケジュールの都合で、大変残念ながらリモート参加の田中も一緒に)
この度は取材に応じていただき、ありがとうございました!
OBC様と共につくりあげた街「奉行クラウドTOWN®」の実績詳細は以下よりご覧ください。
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