予算がなくても開発できる!プロトタイピングのすすめ

嶋田さん
嶋田 崇孝 Munetaka Shimada オーガナイザー

2022.7.27 (更新日 2024.10.23)

こんにちは!オーガナイザー担当の嶋田です。

前回の「決裁」の回では、「まずはモックやプロトタイプを作成して、小さく始める」方法について触れましたが、「本当に効果があるのか」「具体的にどんなやり方があるの?」と疑問をお持ちの方も多いと思います。

 

小さくはじめる=「スモールスタート」は、元々ビジネスの世界でよく使われてきた言葉ですが、昨今では経済的な理論として確立され、その手法も研究が進んでいます。今回は、「小予算でも開発をスタートできて」→「最大限に効果を発揮する」システム開発の進め方について、ご紹介します。

もくじ

はじめに「エフェクチュエーション」とは…?

…と、本題に入る前に、この考え方の前提となる「エフェクチュエーション」についてご説明します。

 

「エフェクチュエーション」は、「成功を収めた起業家に共通する思考や行動様式」のことで、バージニア大学ビジネススクールのサラス・サラスバシー氏が2008年に提唱しました。

 

「エフェクチュエーション」が注目を浴びた理由は大きく2つ。

①これまで一般化できないと思われていた「起業家の頭の中」を体系化し、意思決定プロセスを学習可能にしたこと。

②未来は予測不能であるという前提に立ち、「すでに持っている資源や手段」から結果を創り出すことに重きをおくこと。

 

これまでの企業の多くは、例えば「売上100億円」「1億DL突破」のような目標が先にあり、それを達成するための手段を後から決めていく方法を採っていました。(これを「コーゼーション」といいます)。この方法は、未来がある程度予測可能だった時代には有効でしたが、不確実性が高まる現代においては、うまく進まないケースも多くなります。

 

一方「エフェクチュエーション」は「未来は予測できない」と考え、身近にある所与の資源や手段を用いて、身近な協力者と共に結果を創り出していくことに重きを置くアプローチです。

 

短期間で試作品(プロトタイピング)を製作し利用者や市場の反応を見ながら改善を重ねていく「リーンスタートアップ」もエフェクチュエーションを体現しています。

「プロトタイピング」とは、与件の精査、スコープを絞る活動です!

「プロトタイピング」とは、最終量産モデルを開発・製造する時に必要なフィジビリティテストのひとつ。ここで重要なのは、「テスト」「検証」であるという点です。

 

どんなアプリもシステムの企画も、開発機能や与件は膨らんでいく傾向にあります。なぜなら、要求事項は通常、社内のステイクホルダーから広めに集められるためです。

 

「あれを導入したい!」「これもやりたい!」と、膨らんだ要望をそのまま要件定義して開発すると、莫大な予算が必要になり、決裁の権限もより上位者の決裁が必要になり、開発期間も延びてしまいます。

 

でもそれは、利用する人にとって、本当に必要不可欠な機能でしょうか?

 

前述のとおり、未来が予測不可能な現代においては「完璧な製品・サービスができた!」と思っても、いざリリースしてみたら利用する人のニーズに合っていなかったり、使いづらかったり……新型コロナウイルスのような突発的な変化によって、元々のニーズが大きく変化することも起こりえます。

 

そこで、「最もミニマムで最終的に実現したい価値」を定義し、最小限の価値を実現させるプロダクトをまずは開発しよう!というのが「プロトタイピング」です。提供後は、利用する人からのフィードバックなどを参考に、新機能の追加や改善点の見直しを図ります。

 

プロダクトの根本的な問題の早期発見にも繋がりやすいのです。

 

この「最もミニマムで最終的に実現したい価値」を、リーンスタートアップのアプローチでは、「ミニマムバイアブルプロダクト(MVP)」と表現し、サービスに合った最適なMVPを定義することで、大きな時間とコストをかけずに、希望のプロダクトへの端緒を開くことができると考えられています。

PIVOTでは「プロトタイピング」をサポートしています

プロダクトのアイデアや構想を、頭の中や資料で精査しきることは、経験のある担当者でも難しいものです。そんな時は、プロトタイピングで検証してみませんか?

 

まずは必要な部分を最小限で作ってみることで、新たな可能性や、見えづらかった問題点を浮き彫りにするアプローチをおすすめしています。

関係者からの要望で見えづらくなった「MVP」を、我々と一緒に定義しなおすことも、最適なプロトタイピングにつながります。

 

PIVOTでは「プロトタイピング」を実施しています。少額から始められるプロトタイピングで、サービスデザインを設計し、ペルソナとなるターゲットユーザーに利用していただくことで、問題を発見したり、有効な機能だけに絞ってリソース(資金や時間)を集中的に投下することができます。

 

専門用語が多く出ているので、わかりにくいかもしれませんが、まずはお気軽に、ぜひお話をお聞かせください。

 

1,500件を超える経験と実績に基づいた、PIVOT流のプロトタイピングを是非お試しください。ご遠慮なく、ご連絡くださいませ!!

https://pivot.jp/feature/prototyping/

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